通信株は安定度抜群か

通信株は安定度抜群か

どーも、虎爺です。

久々に日経平均が21,000円台後半にのり、このままだと22,000円に乗りそうです。普段日本株は優待目当て以外にやってないのであまり株価を見ないのですが、日本株も回復しつつあるようです。

さて、本日はリセッション時に強いインフラ業界の中でも、特に強い通信について取り上げます。虎爺の所属する業界なので、ポジショントークも混ざっているでしょう。エッセンス自体は嘘ではないので、考え方として読んでみてください。

それでは、始めましょう。

インフラ企業は需要がマイルドで売上が急激に変動することが少なく、その結果経営が安定して株価は安定します。値動きがマイルドなので、安定志向の投資家に人気です。株価も配当も良い意味でも悪い意味でも安定しています。また、安定志向の就活生に人気な業界でもあります。

ただ、一言にインフラと言ってもその中の業界はたくさんあります。

・交通(航空、鉄道、バス、物流)
・エネルギー(電力、ガス他)
・通信(移動、固定)

細かくわければもっとたくさんあるでしょう。では、全ての業界で株価も配当も似た動きをするのでしょうか。当然それはありません。

景気が良くても悪くても需要が一定である業界、そうでない業界
震災が起こると現地から人がいなくなって需要がなくなる地域(企業)
産油国で戦争や国際問題が起きると一気に販売/仕入れ価格がかわる業界
世論や法律で一気に前提が変わる業界

インフラでなくてもそんな企業・地域がありますが、インフラもそうですね。COVID-19でも、交通系は物流を除いて全滅ですね。

さて、色々なアクシデントで左右されるのはどのような業界かを見てみましょう。

天災(人口流出を含む):通信(固定)、電力、ガス、鉄道、バス
不景気:物流、航空、(遠距離)鉄道
国際紛争:電力(特に火力発電)、ガス、航空
感染病:航空、鉄道、バス

出てくる回数が少ない業界があります。通信ですね。特に移動通信。つまり、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクです。あと楽天は本業がEC及び小売ですので、安定はしませんね。何故でしょうか。

・ビジネス/コンシューマのバランスがとれてリスクヘッジできている
・事業エリアが広く、契約者が引っ越ししても継続して利用してもらうことが可能
・他の業界の”パイ”を奪えるほど熱い業界のため、負の影響を抑えられる

この3つですね。

不景気になると出張や設備投資が減るため、ビジネスユースの多い航空や遠距離鉄道は売上が下がります。

地震や大雨等で街が潰れ、住民が県外や別の地域に移ると電力やガス会社は契約者が減ります。乗客の少ない地方では、線路等の設備が損傷すると再起不能に陥ります。

当然、通信も不景気になればコスト削減のあおりをうけます。しかし、他の業界のコスト削減の代替手段になれるんです。
例えば、出張の代わりにビデオ電話が使われます。
例えば、映画館で映画を見る代わりにスマホで配信動画を見ます。
例えば、英会話教室に行くかわりオンライン英会話のレッスンを受けます。

どうでしょう。通信は、色々な業界のインフラになっているんですね。これがマイナスに強い特徴なのです。

また、災害で街の人口が減っても、引越し先の新しい街で契約してもらえば問題ありません。ガス会社や鉄道会社ですと、近隣に引っ越してもらわない限りは二度と契約されないでしょう。

また、通信の特徴として需要の上限が高いことが好況時に売上増加にもつながります。

ぱっと聞き慣れない言葉ですので例えます。

ご飯をイメージしてください。お腹いっぱい食べていいよと言われた時、どれくらい食べれますか?何の料理でもいいのですが、3人分も食べたら大抵の人は満腹でしんどくなるでしょう。

水はどうでしょう。たくさん使っていいよと言われても、手洗いするときにちょっと長めに出しっぱなしにしたり、お風呂やシャワーの回数を増やすくらいでしょう。総量からすると、通常時の2倍いくかいかないかでしょうか。

電気も、つけっぱなしにするくらいでしょう。ビットコインのマイニングをしない限りは。

通信はどうでしょうか?CDのかわりにストリーミングで動画を垂れ流す、長編動画をダウンロードする、音声電話の代わりにビデオ電話をする。平常時の何倍にもなりますね。

不況にも好況にも強いのが通信株です。

虎爺の父親は、祖父から東電や関電の株を相続しましたが、東日本大震災により東電の株価は買値の1/10に下がってます。あの天下の東電の株だから戻るだろうと思ってホールドしていたんですね。もう戻ることは無いでしょう。関電も。

ANAやJALは株価が下がり、この前は無配でしたね、JALは2回目の倒産があるかもしれません。

電力会社やガス会社は都市化が進むと事業エリアを縮小しない限りは利益率が下がるでしょう。その場合でもそうでなくても売上高はさがりますが。

ただ、最強の通信株でも無敵なのかと聞かれると決してそうでは有りません。

NTT:NTT法に縛られているため、法が足かせになって動きづらい。
   使用電力量が圧倒的に多く、電気代が上がればそのままコスト増。
ソフトバンク:親会社のソフトバンクの家畜(キャッシュカウ)になっており、度重なる売却で株価は上がらない構造。
       親会社が不景気に弱いため、同業他社より影響は受けやすい

KDDI:すみません。思いつきませんが他社と比較した強さも全く思いつきません。

配当利回りはNTT4%、ソフトバンク6%、KDDI4%弱です。

コロナショックで株価が下がっていないことを考慮したらいいでしょう。

高配当株や安定株を求めている方はご検討ください。

それでは、また